空き家管理支援センター 無料LINE相談
ホーム›お役立ちコラム›1都3県の空き家の補助金。都県の資料に載っている制度と、市区町村の制度の探し方
税金・制度

1都3県の空き家の補助金。
都県の資料に載っている制度と、市区町村の制度の探し方

空き家の所有者が使える補助金は、市区町村ごとの要綱で決まります。1都3県の公式サイトを2026年10月17日に確認したところ、市区町村の制度を並べた一覧を出しているのは東京都だけで、その一覧にも取組名と担当窓口が載っているだけで金額と条件はありません。金額が公式サイトに載っているのは、東京都が直接出す家財整理と解体の補助(費用の2分の1、上限5万円と10万円)と、埼玉県が市町村の改修費補助に上乗せする補助(令和7年度は3市町が活用)の2つでした。都県の資料で分かることと、自分の市区町村の制度を調べる手順を整理しました。

補助金の置き場所

条文の補助の相手

空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)の条文で「補助」の語が置かれているのは、空家法第29条第1項です。

空家法第29条第1項

国及び都道府県は、市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため、空家等に関する対策の実施に要する費用に対する補助、地方交付税制度の拡充その他の必要な財政上の措置を講ずるものとする。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)第29条第1項

補助を受けるのは市町村で、補助を出すのは国と都道府県です。 所有者が受け取る補助金は、この条文の直接の対象ではなく、市区町村がそれぞれの要綱で定めるものです。 このため、同じ県の中でも制度の有無、対象、金額は市区町村ごとに違います。 仕組みの全体は空き家の解体に補助金は出るのか。制度の探し方にまとめています。

市区町村の制度が現れる場所

空家法第7条第2項は、市町村が定める空家等対策計画に「所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項」(第4号)と 「空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項」(第5号)を定めるとしています。 また空家法第12条は、市町村が所有者等に対して情報の提供、助言その他必要な援助を行うよう努めるとしています。 市区町村の補助制度は、この計画と援助の中に置かれています。

出典:空家法第7条第2項第4号・第5号、第12条

東京都の資料で分かること

区市町村の一覧に載っているもの

東京都住宅政策本部は「区市町村による空き家に関する支援制度」という一覧を出しています(配布ファイル名から令和7年度版、2026年10月17日取得)。 62の区市町村について、担当部署、電話番号、取組の名前が並んでいます。 金額と条件は載っていません。取組の欄が空欄の自治体も22あります。

取組の名前から、制度の種類はおおむね次のように分かれます。

種類一覧に挙がっている取組名の例
除却(解体)の助成墨田区老朽危険家屋除却費等助成制度、荒川区の老朽空家住宅除却助成事業、板橋区の除却助成、八王子市の未耐震空き家除却支援、福生市空き家住宅除却助成事業
利活用・適正管理の助成世田谷区の空き家等地域貢献活用助成事業、北区の適正管理助成・利活用助成、葛飾区の適正管理助成制度、八王子市の空き家利活用促進整備助成
相談窓口・相談会台東区の空き家に関する総合相談窓口、品川区の空き家ホットライン、練馬区の空き家なんでも相談会、狛江市の空家のワンストップ相談窓口
空き家バンク青梅市空家バンク、国分寺市空き家バンク、西東京市の空き家バンク、日の出町の空き家バンク
3000万円控除の確認書の交付練馬区、東村山市

出典:東京都住宅政策本部「区市町村による空き家に関する支援制度」(令和7年度版)。取組名は一覧の記載のまま。金額・対象・条件は一覧に無いため、各自治体の要綱で確かめる必要があります

一覧は窓口の所在を知るための資料です。「除却助成」と書かれていても、対象になる家の状態、補助率、上限額、申請の時期は書かれていません。 一覧で担当課を見つけたら、その課のサイトか電話で要綱を確かめる使い方になります。

都が直接出す補助

東京都は区市町村とは別に、「東京都空き家家財整理・解体促進事業」として所有者に直接補助を出しています(ページの記事ID 109-001-20241204-010606、2026年10月17日取得)。

補助事業交付額上限
都内に所在する空き家の家財整理費用(消費税・地方消費税を除く)の2分の150,000円
都内に所在する空き家の解体費用(消費税・地方消費税を除く)の2分の1100,000円

出典:東京都住宅政策本部「東京都空き家家財整理・解体促進事業(補助金一覧)」。1,000円未満の端数は切り捨て

対象者は「東京都空き家ワンストップ相談窓口に相談し、都内の空き家の家財整理又は解体を実施する空き家所有者」です。 先に相談窓口を通すことが条件になっています。 上限は家財整理で5万円、解体で10万円で、解体費用の全体から見れば一部です。区市町村の制度と併用できるかどうかは、この資料には書かれていません。

埼玉県の上乗せ補助

上乗せの仕組み

埼玉県は「埼玉県空き家バンク等活性化支援事業」として、登録物件の改修費等補助を行う市町村に財政的支援をしています(ページの掲載日2026年5月27日、2026年10月17日取得)。 仕組みは、一定の要件を満たした空き家を購入して市町村の改修費等補助を受けるとき、基本の補助額に県の事業による金額が上乗せされるというものです。 対象は所有者ではなく、空き家を買って改修する側です。

出典:埼玉県都市整備部住宅課「埼玉県空き家バンク等活性化支援事業」(掲載日2026年5月27日)

令和7年度に使われた3市町

市町村補助制度の名称補助額(上限)
坂戸市坂戸市空き家改修工事等補助金制度基本額40万円(上限)に、空き家バンク物件は10万円を加算し、最高50万円
小川町小川町空き家活用促進事業補助金制度基本額最高40万円に、要件を満たし令和8年1月30日までに申請した場合20万円を加算し、最高60万円
鳩山町鳩山町空き家バンク鳩山ニュータウン地区登録空き家リフォーム補助金制度リフォーム対象費用の4分の3(150万円限度)。令和8年度は予算措置なし

出典:埼玉県都市整備部住宅課「埼玉県空き家バンク等活性化支援事業」の表「令和7年度に埼玉県空き家バンク等活性化支援事業を活用した市町村の補助制度」。令和7年度の活用実績

県のページは「対象要件、補助額の詳細、申請受付状況等は、各市町村あてご確認ください」としています。 表の金額は令和7年度のもので、鳩山町は令和8年度の予算措置がないと注記されています。 年度が変わると金額も有無も変わる前提で読む必要があります。

神奈川県・千葉県と、市区町村の制度の探し方

県の一覧が無いときの探し方

2026年10月17日に確認した範囲では、神奈川県と千葉県の公式サイトに、市区町村の空き家の補助制度を並べた一覧は見当たりませんでした。 東京都の一覧にも金額は無いため、1都3県のどこでも、最終的には市区町村の要綱にあたることになります。手順は次のとおりです。

  1. 市区町村の空き家対策の担当課を探す。空家法第7条第2項第7号は、空家等対策計画に「住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項」を定めるとしています。計画か自治体のサイトで、相談窓口の課が分かります
  2. 空家等対策計画を読む。空家法第7条第12項により計画は公表されます。「所有者等による空家等の適切な管理の促進」と「活用の促進」の項に、補助制度の名前が書かれていることがあります
  3. 要綱を取り寄せる。制度の名前が分かったら、交付要綱で対象・補助率・上限・申請時期・予算の有無を確かめます
  4. 空家等管理活用支援法人に聞く。空家法第24条第1号は、支援法人の業務として所有者等への情報の提供と相談を挙げています。市区町村長が指定した法人があれば、制度の案内を受けられます

出典:空家法第7条第2項第7号・第12項、第24条第1号

要綱で確かめる項目

都県の資料に載っている制度だけを見ても、確かめる項目は同じです。

補助金の有無は年度ごとに変わります。この記事に書いた金額は、いずれも各資料の時点のものです。

補助金が除却費用に占める位置

国土交通省が2025年8月に公表した「令和6年空き家所有者実態調査結果」は、今後5年程度のうちに取り壊して更地にする意向の世帯に、除却費用の用意のしかたを聞いています。 「貯蓄から」が約56%で最も多く、「未定」が約38%、「補助金を利用して」は約24%でした。

出典:国土交通省住宅局「令和6年空き家所有者実態調査結果」(令和7年8月)図表4-126 除却費用の用意(複数回答、N=144千世帯)

補助金をあてにしている世帯は4分の1程度で、大半は貯蓄から出す前提です。 東京都の補助の上限が10万円であることを踏まえると、補助金は解体費用の一部を埋めるもので、解体するかどうかの判断を変えるほどの額ではないと考えられます。 取り壊したあとの固定資産税は更地にすると固定資産税はいくら上がるのか。取り壊す前に確かめる数字に、 解体後の減免は空き家を解体したあと、固定資産税の減免はあるかにまとめています。

調査結果のまとめ

補助金は年度と予算で変わり、額も解体費用の一部です。 補助金を待つ間に家が傷めば、解体の費用も、売る場合の値も動きます。 制度を調べる間も、家の状態を保つ管理は続ける必要があります。

誰も住まないご実家を、毎月みまもります

貸すか、売るか、持ち続けるか。決めるまでの間も空き家は傷みます。
担当が月1回訪問して状況を確認し、写真つきの報告書でお送りします。月2,750円(税込)から、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県で承っています。

お申し込みはネットで完結します。所要3分ほどです。

根拠にした資料
空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)第7条・第12条・第24条・第29条
東京都住宅政策本部「区市町村による空き家に関する支援制度」(令和7年度版、2026年10月17日取得)
東京都住宅政策本部「東京都空き家家財整理・解体促進事業(補助金一覧)」(2026年10月17日取得)
埼玉県都市整備部住宅課「埼玉県空き家バンク等活性化支援事業」(掲載日2026年5月27日、2026年10月17日取得)
国土交通省住宅局「令和6年空き家所有者実態調査結果」(令和7年8月)図表4-126
条文は2026年10月17日に e-Gov 法令検索で確認しました。補助金の対象・金額・申請時期は年度ごとに変わります。物件のある市区町村の空き家対策の担当窓口で確かめられます。